泣き虫 笑福(わらふく)の在宅介護回顧録

約19年にわたって父を在宅介護してきた時に某SNSに綴っていた「介護日記」の振り返りです。

2015年3月30日の【介護日記】から

父に胃ろうを造設することではかなり心が揺れましたが、富山県砺波市で「ナラティブホーム」を運営されているドクター、佐藤伸彦先生のご著書に救われました。

 

佐藤先生と初めてお会いしたのはこの数ヵ月前。「エイジング·サポート·セミナー」で講演を聴き、在宅介護に対する学びを得ました。

それまでそのようなセミナーなんて参加したことなかったし、そもそもそんなものがあること自体知らなかったし。

でも、ここから不思議な縁に導かれ、素人の私が医師や看護師、ケアマネージャー等、医療介護従事者の方々と共に学ぶ機会に恵まれました。

これは介護を終えた今でも人生における素晴らしい財産だったと思っています。

 

在宅介護をしていると、時間を捻出するのは簡単なことではありません。幸い私は母と2人で介護をしていたので交代で出かけることができ、介護に関する勉強会へも出向くことができました。

もちろんプロに任せればいい部分もありますが、家族側も介護の一員として医療介護スタッフの方たちとタッグを組んでチームになる…そんな気持ちにさせられました。

受け身だけではなく、家族側からもどんどん質問や提案をし、少しでも父に快適に過ごして欲しい、長生きして欲しい……そんな気持ちを強く持つようになりました。

 

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【介護日記】2015年3月30日

 

父の入院中に読み始めた、佐藤伸彦先生の「ナラティブホームの物語」。巻末に胃ろうの栄養注入についての解説もあります。

胃ろうについては何カ月も考え、入院中にも考え続け、「やります」「やっぱりやめます」「やっぱりやります」と何度も気持ちが揺れました。

結果的には決意して、先の投稿でも書いたとおり胃ろうを作りました。納得してやったことではあるけれど、それはどうしたって父本人以外の考えに他なりません。

後悔はしなかったけれど、心の隅にはちょっぴり悶々としたものがありました。

そんな時に佐藤先生の本を読み始めました。最初からじっくり読みたいと思いつつも、目次を見たら胃ろうの話が。思わず真っ先にこちらのページに目を通しました。

佐藤先生に直接父の胃ろうの話をしたことはもちろんなかったけれど、この本が私の抱えていた不安を解消してくれ、安堵の涙を流しました。

巻末の解説も、退院後に在宅でケアをする私たち家族には心強いものがありました。


ホントは最初から順番にじっくり読むべきなのでしょうが、入院中には一番気になるところから読んでしまいました。

その後、通勤途中にじっくり読ませていただいています。電車の中で読むと泣きだすから周囲はドン引きですが(^_^;)


「サインが欲しい~!」と日々絶叫していますが(笑)、まずはお礼を言いたい!…そう思いながら、先生との再会を心待ちにしています。

佐藤センセー! ありがとうございます。

 


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