泣き虫 笑福(わらふく)の在宅介護回顧録

約19年にわたって父を在宅介護してきた時に某SNSに綴っていた「介護日記」の振り返りです。

2013年7月21日の【介護日記】から

誤嚥性肺炎で入院し、口から食べることを禁じられて経鼻カテーテルをつけた父。

介護といっても今まで経験してきたそれとは違うものだと覚悟をして父を病院から迎えました。

父が倒れるまで家事もロクにやってなかったパラサイトシングルの私には、どうってことない普通のことも最初はしんどかったです。

ぐうたらのくせになぜか完璧主義な私は、必要以上に神経を磨り減らす日々でした。

いま思うとバカバカしいと思ってしまうくらい(笑)

でも、それだけ父のために必死でした。

手探りの介護。だけど父のためには完璧であらねばならぬ、と。

A型長女(長子)気質が出ていますね(笑)

 

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【介護日記】2013年7月21日


在宅介護が再開して約3週間が経ちました。

日曜日になると、母ともどもグッタリです ( ̄Д ̄;)

とはいえ、当然ながら介護に休みはありません。

だけど今日はさすがに体がいうことをきかず、とにかく気力をふりしぼって朝の父の世話だけを済ませた後、二人して二度寝(-_-)zzz

目が覚めたらもうお昼w(☆o◎)w

慌てて昼の薬注入。


介護をイヤだと思うつもりはないけれど、こういう時、ちょっと「面倒くさっ ( ̄Д ̄;)」っと正直思ってしまいます(お父さん!ごめん!)

ことに夜型で、介護に携わる前までは休日は午後になっても寝ていた私には、寝坊ができないというのはなかなか辛いです(>_<)


さてさて、再開してからの介護は、かなり時間を気にしなくてはいけないものとなりました。


まず朝。

普通の場合だと食後に歯磨きをしますが(起きてすぐにもするでしょうが、食後は必ずですよね)、経管の父の場合、まず歯磨き。

口腔内にたまっている雑菌を先に除去して、誤嚥性肺炎の発症を予防するためです。

歯磨きといっても、口から食べていないので、食べカスが歯に詰まるということはありませんが、雑菌除去や唾液腺を刺激するために、口腔ケアは欠かせません。

水で口をすすぐことができないので、すすぎのいらない洗浄液を使って、唾液を誤嚥しないように吸引機で吸いこみながら、歯ブラシと舌ブラシ、スポンジを使ってケアします。

念入りにやる必要はありますが、あまり無理強いするとストレスになってよくないので、ほどほどにと訪問歯科医の先生から言われています。

念入りなケアは、先生におまかせということで。


口腔ケアの後は痰の吸引。父は口からだとチューブを噛んでしまうので(噛みつき防止の器具もありますが、それすら噛んでしまうぐらい!)、鼻からチューブを挿入しての吸引です。

痛がって苦しがってかわいそうなんだけど、これをやらないと、体内に酸素が十分に行き届かなくなってしまう恐れもあるので、心を鬼にしてやっています。

母は「かわいそう」とちょっとしかやらない。思いっきりやる私は、「おまえは痛いことするから嫌いだ(-"-;)」と、すっかり嫌われてしまいました。。。。(〃_ _)σ∥

でも、肺炎がおさまってからは痰もからまなくなってきており、酸素量も95%以上になることが多いのでちょっと安心しています(ちゃんと測定する機械も買いました)。


口腔ケアと痰の吸引が終わったら、いよいよ食事。…といっても、ご承知のように口から食べられるわけではなく(泣)、主治医に処方された栄養剤(?)を点滴のようにチューブから入れます。

そうそう! その前に、ちゃんと経管チューブが胃に入っているかを毎回確認しなくてはなりません。経管チューブの先にシリンジ(注射器)をつけて空気を送り込み、胃に聴診器をあてて音を確認します。時々音が小さくて、不安で何度も確認しちゃって、空気をお腹を膨らませちゃうこともあって…お父さん、ごめんm( _ _ )m


栄養剤は胃袋に入れるんだから、私たちが飲み物を飲むようなスピードで入れちゃえばいいと思いきや、消化機能も衰えている父にはそれはかなりの負担になるようで、1秒に1~2滴ぐらいのゆったりとしたスピードで入れていきます。

所要時間は1時間半から2時間。


栄養注入が終わったら、シリンジで薬を注入します。

薬には水に溶けづらいものもあって難儀します。

狭いチューブやシリンジに詰まっちゃって大騒ぎしたこともw(☆o◎)w

今は、溶けづらいものはすりこぎで少し細かくしてから注入しています。


以上で朝食(?)の終了。この後、胃からの逆流を防ぐために、最低30分は上体を起こしたままにしておきます。

長時間起こしておくと、お尻に褥瘡ができる恐れがあるのですが、かなり気をつけているので、今のところ大丈夫。訪問看護師さんに毎週チェックしてもらっていますが、「きれいですよ」と言われて安心しています。


これを朝晩2回おこないます。「あれ? お昼は?」と思われるかもしれませんが、父の場合は前述したように消化機能も衰えているため、朝摂取した分が昼になっても消化しきれないことが入院中にわかりました。未消化のまま次の栄養注入をしてしまうと誤嚥を起こす危険性があるということで、朝晩の2回というパターンにしました。

昼は薬と水分の補給だけを、朝と同様に口腔ケアと痰の吸引の後におこないます。


完全に消化してから次の栄養注入をするためにも、朝と夜、できるだけ時間をあけたほうがいいと指示をされているので、「日曜日だから遅めのブランチでいいや」というわけにもいかず、朝寝坊ができないというわけです。

でもね、この書き込みの最初に「面倒くさい」と書いてしまいましたが(思ったのは事実なので、戒めのためにあえて削除しません)、父は自由に動けないでいるんだから、好き勝手に動いて食べられる私がそんなことを不満に思っちゃいけませんよね。

介護をできるだけの健康体であるということに感謝しなくては…。

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