泣き虫 笑福(わらふく)の在宅介護回顧録

約19年にわたって父を在宅介護してきた時に某SNSに綴っていた「介護日記」の振り返りです。

2016年11月19日の【介護日記】から

嚥下リハが思うように進まず、諦めかけたり焦ったりと、ずいぶん葛藤がありました。

いつもなら協力し合う母とも嚥下リハに限ってはしょっちゅう対立。

母は二度と誤嚥性肺炎を起こさせるものかと必死だったし、私はもう一度口から食べさせたいと必死。

個人差があるから、他の人ができたからといって父もできるとは限らないから、母の思いも理解できるけど、私は諦めが悪くて。

だから体調のいいときを見計らい、焦らず手抜き&適当な嚥下リハを続けていました。

 

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【介護日記】2016 年11月19日

 

今日の父は最近には珍しく、ずいぶんと反応がありました。

そこで久しぶりに口からの摂取を試みました……といっても、ペロペロキャンディとかき氷だけですが🍭🍧

 

まずは舌の動きを呼び覚ますために、キャンディから。キャンディをなめさせると、口の中でムニャムニャモグモグして、その後にごっくん❤……よっしゃ~(ง°`ロ°)ง‼

 

数回キャンディを舐めた後、今度はかき氷にトライ。

夏の間……体調を崩す前まではわりと毎日食べていました。

体調が回復した頃には涼しくなっていたし、嚥下リハもかなりのストレスになりつつあったので、その後は口からの摂取は時々になってしまっていました。


おそるおそるかき氷をひとくち。口の中で溶けてしまってその水分でむせることもあるので、けっこう慎重にやりました。

しばらく口の中でとどまらせた後、ごっくん。そして「うまい!」❤

ストーブをつけるようになったので、冷たさも美味しいようです。

「これはけっこう!けっこう!」と喜んでくれました。

喋りながら食べるのはちょっと怖いのですが、テンションが上がったみたいで、「けっこう毛だらけ猫灰だらけ……」と続けました(笑)

それに続いて私が「ケツのまわりはク〇だらけ💩(by 車寅次郎)」と言ったら、「そんな下品なことを言うんじゃないっ!💢」と怒られてしまいました(ノ≧ڡ≦)

「オマエは失格っ!(*`Д´)ノ!!!」……( ̄▽ ̄;) 何が失格なんだろう?(笑)

 

しかも食べさせると、首を持ち上げて枕から頭が離れるほどでした。これにはビックリ&嬉しかったです。

 

少し前まで、嚥下リハで思うような成果が出ず、私はめげていました。

せっかく訪問診療をしてくれる嚥下専門のドクターを探してお願いしたのに……って。

まるでお受験ママでした(^o^;)

「〇〇ちゃんはできるのに、なんであんたはできないの?(`Δ´)」と言わんばかりに、父にも成果を求めていました(笑)

 

大きな成果を出した人と父を比べるばかりで、父の状態を見ることを忘れかけていました。症状や成果にはひとりとして同じものはないのにね┐('~`;)┌

……いつまでたっても進歩がない私です(ノ≧ڡ≦)

 

積極的な嚥下リハはひとまず終わりにすることにはしましたが、父の様子を見ながら、今日みたいにノリノリの時には無理のない範囲で食べさせることは続けます。

……無理のない範囲でというのは以前からも思っていたけれど、今日の父を見て、口から食べさせることに躍起にならず、口から食べることで父が“喜ぶ”ことに焦点を当てて考えていきたいと思いました。

 

今度の訪問診療の時に、先生がどう判断(これからも嚥下リハの訪問診療を続けるか否か)するかはわかりませんが、これ以上続けられなかったとしても、それは受け入れるつもりでいます。

父を見ながらの亀の歩みのリハなら……リハといえるほどのものではないかもしれないけれど、それなら私ができる!

災害現場でトリアージが必要なように、限られた人数しか対応できない地域では、父よりも回復が見込められる人に嚥下リハを施してあげたほうがいいと思うので。……父もまだスゴい回復が見込めるなら、その枠を無理やりふんだくるかもしれませんが(笑)

 

先ほど入浴を終えた父は、疲れて眠ってしまいました。

穏やかで落ち着いてはいるけれど、やっぱり体力は落ちてきていますね。

 

※写真は「ごちそうさま」の後。ペロペロキャンディはひとまわり小さくなるところまで舐め、かき氷は小皿に取り分けたものを溶ける前に完食しました🎵

 

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