泣き虫 笑福(わらふく)の在宅介護回顧録

約19年にわたって父を在宅介護してきた時に某SNSに綴っていた「介護日記」の振り返りです。

2015年4月26日の【介護日記】から

過去の「介護日記」があがってこなかったのでお休みしてしまいました。

 

今日は2016年のがありました。

この頃は口から食べることができなくなっていた父ですが、作って食べることが大好きな父でしたから、何とか少しでも食べる楽しみをもう一度味わってもらいたいと思って、必死に嚥下ケアを試みました。

また誤嚥性肺炎になったらという恐怖もありましたが、少しずつ少しずつ……。

この時に聞いた「美味いな~」は今でも忘れません。


   ↓


【介護日記】2016年4月26日

 

昨日、約2年ぶりに父の口から「美味しい」という言葉を聞きました(涙)

入浴サービスの後、喉が渇いたのと時間的に空腹を感じる頃だったので、「お父さん、リンゴジュース、ちょっぴりだけど口から飲んでみようか?」と問いかけてみました。

すると「うん」とうなずいたので、リンゴジュースを口腔ケア用のスポンジに染み込ませて口の中へ。

歯でジュースが絞られ口の中へ入ったら素早くスポンジを抜き、「お父さん、口をニャムニャムして~はい、ゴックン!」

口に入れたのがいつも大嫌いな口腔ケアの時に使うスポンジなので最初は苦虫を噛み潰したような表情でしたが、数回繰り返して口の中にリンゴの味が広がったら、「美味いな~!」

どれだけこの言葉を待っていたことか!

自ら「食べたい」と思うまでにはまだしばらくかかりそうですが、まずは少しずつ味覚を呼び戻してくれたらいいな、と願っています。


わずか数CCのジュースでしたが、父がそれを飲み込むにはどれだけの労力を要したかと思うと、敬意を表さずにはいられません(。´Д⊂)

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